重力と軌道
惑星を投げ入れ、探査機を木星でスイングバイさせ、恒星の円盤を引き裂く。ニュートンの万有引力が描く本物の軌道です。
これはアニメーションではなく、本物のニュートン重力です。刻み幅を自動で調整するリープフロッグ法がすべての天体を追いかけ、天体どうしが接近すると自動で時間をゆっくり進めるので、エネルギーが保存されたまま計算が続きます。シーンを選んで3Dで回したり、自分で惑星を投げ入れたりして、その軌道を実際の単位で読み取ってみましょう。
ドラッグで回転 · ピンチまたは Ctrl + スクロールで拡大縮小 · 天体をタップすると軌道を表示
近接遭遇
塵の円盤をまとった2つの恒星がすれ違います。すれ違う向きと同じ向きに回っている円盤は引き裂かれ、星どうしをつなぐ橋と長い潮汐の尾になりますが、逆向きに回る円盤はほとんど乱れません。1972年に Toomre & Toomre (トゥームレ兄弟) が衝突する銀河の形を説明したのも、まさにこの方法です。
選択した天体
すべての天体が合体するか飛び去りました。リセットを押すと最初からやり直せます。
- 天体数
- 0
- エネルギー誤差
- 0 %
最後の合体または投入からの全エネルギーの変化です。よい積分法ほど、この値をごく小さく保てます。
定数と出典
- G = 4π² AU³·M☉⁻¹·yr⁻² · 1 AU/yr = 4.740 km/s
- Standish, JPL — planetary elements (1800–2050)
- Akeson et al. 2021, AJ 162, 14 — α Cen AB
- Chenciner & Montgomery 2000 — figure-eight
- Toomre & Toomre 1972, ApJ 178, 623 — tidal tails
これらの軌道の裏にある単位と定数
このシミュレーションはメートルとキログラムでは動いていません。天文単位・太陽質量・年で動いています。そのほうが数字が人間に読める大きさになるからです。それぞれ SI に直すといくつなのかを並べました。
法則の中にある定数
- G = 6.67430 × 10⁻¹¹ m³ kg⁻¹ s⁻² 万有引力定数 · 基本定数の中でもっとも精度が低い
このシミュレーションの単位を SI に直すと
| 単位 | SI では | どこから来たか |
|---|---|---|
| 1 AU | 149,597,870.7 km | 2012年に国際天文学連合 (IAU) が厳密値として定義 — もとは地球と太陽の平均距離 |
| 1 M☉ | 1.98841 × 10^30 kg | 太陽の質量。太陽系で自然に使える質量のものさし |
| 1 M⊕ | 5.9722 × 10^24 kg | 比較用の地球の質量 — 太陽はおよそ 33 万倍重い |
| 1 yr | 365.25 日 | 天文学で使うユリウス年。暦の1年ではない |
値はシミュレーションが積分に使っているのと同じ定数から取っています (lib/physics/gravityOrbits.ts)。つまりここに出ているのは本当に計算に使われている数字です。身近な例では、はやぶさ2 が向かった小惑星リュウグウの軌道長半径が約 1.19 au です。
いちばん精度の低い定数
このシミュレーションのすべての値が G = 6.67430 × 10⁻¹¹ m³ kg⁻¹ s⁻² の上に乗っています。その標準不確かさは ±1.5 × 10⁻¹⁵ で、約 22 ppm。定義によって厳密値になっている光速やプランク定数より数千倍も悪い数字です。重力は、私たちがいちばん精密に測れない力なのです。
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